18話前編あらすじ
図書館見習いとしての生活が始まったシオ。
朝に行われた実力テストで同期達との実力に差があることが浮き彫りとなり
落ち込んでいた。
こんなにすごい人たちと共に勉強できるなんてワクワクしてきたと
小説の主人公のような台詞を言って気分を上げようとするが失敗してしまう。
同期の足を引っ張ってしまうかもしれないと言う恐怖が湧き上がる。
時間ができたら図書館の中を見て回りたいと思っていたがそれどころではなく
自室で落ち込みこれからの生活に対して不安でいっぱいになっていた。
そんな中、自室に昼食を終えたアルフとスモモが戻ってくる。
スモモは課題が終わらなかったことなんて気にするなと気さくに話しかけ
笑いながらシオの背中をバシバシと叩く。
そして図書館の案内をしてやるよと提案し始めたスモモを見たアルフが
次の授業まで時間がないからやめとけと足を蹴り飛ばしてつぶやいた。
そんなにぎやかで気さくな同僚達を見て微笑むシオ。
落ち込んだ気分を少し紛らわすことができたようだった。
そして午後の授業が始まる。
内容は図書館にある十二室の概要について。
そして進路希望用紙が配られ今後どの室に所属したいのか書くように言われる。
同期の皆は自分がなりたい室をすぐさま書いていくが…。
授業が終わり見習い主任のイシュトアに呼び出されるシオ。
「なぜ希望用紙が白紙なんだ?」
シオは進路希望用紙に自分が希望する室を書かなかった。
18話前編感想
18話前編の感想です。よろしくお願いします。
実力不足に悩むシオ、シオという人物の根本と魅力
前回、時系列で言えば朝に行われた実力テストが時間内に終わらなかったシオ。
シオを含めて3人が終わらなかったのですが、他の同期は皆終わっており
自分の実力不足が浮き彫りとなってしまいました。
こんなとき主人公なら周りの同期を追い抜いてやる!と気概に燃えるのでしょう。
しかし、シオは結構弱気な性格なんですよね。なので恐怖に震えてしまいます。
今のシオは明るくて困っている人を見過ごせなくてすごく運動もできて村の期待の星。
シオがこの7年努力を続けてきたのは確かなのでその成果と言えるのですが…。
初めて働くことになったとき、不安になって逃げ出してしまったり。
司書試験に向かう際、どんどん不安になってしまったり。
試験中、役に立てない自分が嫌になり投げ出しそうになったり。
同期達との初めての顔合わせの際もどう挨拶すればよいか不安になったり。
シオはいつも迷います。物語の主人公のように恐れず立ち向かう人間ではありません。
アフツァックに向かう道中でも試験票を買った際にシオはこう言われました。
「君から漂う脆弱で弱気な雰囲気。それは君に宿り育ったマナだ」
長年の努力で変わることができたシオですが、根本の弱気になってしまう部分は
実はそのままなんです。
ただそれが悪いわけではなくて、むしろそれこそが
シオと言う主人公の魅力だと思います。
不安ってだれでも感じることですよね。普通の人なら絶対に感じるものです。
だから別にそれ自体が悪いことではないんです。大事なのはその後、その不安に
対してどう向き合っていくのか。
シオはそんな不安に対してちゃんと向き合い努力して乗り越えていきます。
そんなシオだからこそ、応援したくなりますし感情移入してしまうんですよ。
今回も壁にぶつかり不安に押しつぶされそうなシオですが、きっと乗り越えてくれると思います。
スマートさはありませんが、そんな風に思える魅力ある主人公です。
そして魅力と言えば、今回のこの二人についてもよかったなーと思いました。
上のシーンではスモモ、アルフどちらもシオに対して気遣っているのが分かります。
スモモはその気さくさでシオを励まそうとしていて。
アルフはシオが落ち込んでいて、図書館の案内なんてしてる場合じゃないだろ
と察してそっとさせておくようにとフォローしています。
気遣い方が間逆ですがどちらもやさしいですよね。
特にアルフは前回仲良しごっごはやめろよといった風に警告していましたが
それももしかしたら二人を気遣っていっていたのかもしれないなあと思ったら
一気に好きになりました。
図書館十二室の全容、シオの適正室は?
そして今回、司書が所属する十二室全てが明らかになりました。
まだ細かい業務内容までは分かりませんが、室の名前からある程度は察せられます。
その中でもやはり気になるのはシオがどの室に行くのかということ。
現時点でのシオの適正について私なりに考えました。以下の室には適正があると思います。
1.守護室
これはもう皆さん思いますよね。
類まれなマナを持ち、格闘技術や基礎体力もある。
資質としては抜群だと思います。
セドナも所属していますし彼を追いかけたいとシオも思うかもしれません。
2.児童室
ただシオはこの室の適正もあると思いました。
村で子供達に読み聞かせてきた経験。
またアフツァックに向かう際に一人の少女に本を読み聞かせていたのですが
彼女はシオの声を聞いているとすごく落ち着いて引き込まれると評していました。
これらのことから児童室も適正と言う面ではかなり高いのではないかと思います。
進路希望調査、シオが白紙で出した理由とは?
十二室のことを解説された後、今後自分がどの室を目指したいのか
第3希望までを書くように希望用紙を渡されました。
ただイシュトアが言うには、通例だから書かせているだけで参考にはしないとのこと。
3名以外はと最後に付け足していたので、やはりアルフが言っていたように成績上位者は室を選ぶ特権がありそうです。
そして室の中でも人気があるのは以下のもの。
案内室(司書の花形)
総務室(図書館の中枢)
財務室(予算を握る)
となっているらしく同期達もその3つを多く書いているようでした。
しかしシオは悩んだ末、何も書かずに提出しイシュトアに呼び出されます。
これについてはなんとなく分かりますね。
シオは司書試験が終わった後、大魔術師のコマコにこう語っていました。
司書になりたいと思ったが、それが夢とは少し違う。
司書になってどの室でどんなことがしたいのか。
書のために何がしたいのか、まだ分からない。
おそらく今も同じなんだと思います。
司書として一生懸命学んでいく覚悟はあるが、何を成したいのかの
具体的な展望がまだ見えていない。
だからこその白紙での提出なんだと思います。
この選択に対して、イシュトアはシオに何を言うのか。
次回の展開を楽しみにしたいと思います。
以上で、今回の感想を終わります。
ありがとうございました。
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