図書館の大魔術師 最新話 感想 18話 後編 止まっていた時代の針を動かす者

18話後編あらすじ

進路希望調査の用紙を白紙で出したため見習い主任のイシュトアに
呼び出されたシオ、その場に副担任のチセとアイコも同席する。

シオはまだなりたい室が決まっていないため白紙で出したと説明すると
イシュトアはどう社会に貢献するか、その未来図も持たずに勉強してきたのかと問う。

厳しい口調のイシュトアを見てシオをかばうように口を挟むアイコ。
ただ言葉に配慮がたりず、それに対して苦い顔をするチセ。

シオはさらに自分の考えを告げる。
本のために働きたい、力になりたい、そう思って勉強してきた。
でもその中でまだ見つけることができない。
この室で、この場所で生きていくんだと胸を張っていえる目標が。

そんなシオの答えを聞き、イシュトアは言う。

「お前は必要ないな、第1希望以外は」

生徒の合った所属先を常に考えているが、様々な理由から適材適所を完遂できないのが現状。
本当になりたい自分があるなら、勝ち取るしかない。
成績上位3名のみ、自ら望む室の選択権を得ることができる。

答えが出たら渡しにきなさいとつげ、イシュトアは教室を出ていった。

職員室でシオの話をする見習い担任たち。
シオだけでなく、遅かれ早かれ皆進路に悩むことになると言う。
今まででも自分の実力と所属先を認められない者が中にはいた。

イシュトアは考える。

誰もが理想の仕事に就けるわけではない。
皆、勘違いをしている。
自分は他人と違った才能を持っており、時代の針を自ら進めることができると。
だが本当にそんな力を持つ者は稀、ほとんどの者は針に手をかけることすらできない。

己の才能の限界にはすぐに気づく。自分は数多の凡才のひとつに過ぎない。
だが稀にその中であがく者が現れる。
どれだけ世の末端にいようと自分が必ず針の先に繋がっていることを信じている。

そしてたった一つの小さなかけらが止まっていた時代の針を動かすこともある。

「我々は見ている。存分にあがけ。シオ=フミス」

同刻、シオはあるひとつの誓いを己に立てた。
この1年で自分の一生をかける室を見つけ出す。そして実力でその選択肢を勝ち取る。

壁は高いがやるしかない!

部屋に戻ったシオに、スモモが何があったんだと尋ねる。
ちょっとね、と言うシオに調子出てきたみたいだな金髪というアルフ。

僕の名前はシオだというと、これからの課題が時間内で終わるようになったら
名前で読んでやるよとアルフは挑発する。

目標が定まりワクワクしてきたシオ。
あとは努力するのみ。

18話後編感想

18話後編の感想です。よろしくお願いします。
前回司書見習いに進路希望調査の用紙が配られ、シオが白紙で提出したことで
イシュトアに呼び出されたところからになります。

白紙の理由とイシュトアの返答

引用:図書館の大魔術師より
シオの白紙に対して問いただすイシュトアとフォローするアイコ

白紙で提出したシオに対して将来の未来図も持たずに勉強していたのか?と
厳しい口調で問うイシュトア。
ただ、怒っているというよりはシオの真意を確かめようとしている様子。

そんなシオに対してフォローを入れるアイコ。
上の図を見てもらえれば分かるように、面倒見がよいが配慮が足りないようです。
ちょっとアイコはスモモに似ていますね(笑)。

そんな担任たちに対してシオは、本のために生きたいが
まだどの室で学びたいのか具体的な目標が定まっていないことを告げます。

引用:図書館の大魔術師より
シオの返答に対して

そんなシオの返答に対して、アイコは上の感じでした。
チセとイシュトアがまじめなの分、アイコの反応が面白いですね。

そして肝心のイシュトアは、そんなシオに対してお前には第1希望以外いらないなと告げます。

イシュトアは常々適材適所の配属を目指していますが、人数の兼ね合いや
各室からの要望でうまく言っていないのが現状だと語ります。

その上でなりたい自分は勝ち取れ、とシオに激励しました。

どうやらこれから行われる各室の授業の総合成績上位3名のみ、望む配属先を
選べるとのこと。

やはりそうでしたね。
アルフの言動から予測はついていましたが明言されました。

問題は、どうやって成績をつけていくのかと言った点でしょうか。
おそらくテストだけでなく、授業の中で減点加点などもあると思うので
きっとシオにもチャンスはあるとは思うのですが…。
この辺りの具体的な採点方法は明かされませんでした。

止まっていた時代の針を動かす者

引用:図書館の大魔術師より
担任達の雑談

職員室でシオやこれからの見習い達について語る担任達。

ほとんどの人は希望の室へはいけず、それを受け止められない者もいる。
そうですよね、前回の希望調査でも案内室、財務室、総務室を希望する者が
ほとんどでした。
それを考えると、ほとんどの人はあぶれてしまうのが予想されます…。

しかし人気の案内や財務はバケモノ揃いとのこと。
人気が高くおそらく上位3名が希望する割合が高いため、必然有能な者で
固まるといったところでしょうか。

そして今回の話で印象に残ったのが以下のイシュトアの台詞。

「誰もが理想の仕事に就けるわけではない。
 子供は皆、己の存在がこの世になくてはならないものだと勘違いをしている。
 自分には才能があり、時代の時計の針を自らの手で進めるのだと自惚れる。

 だが、本当に力を持つ者は稀だ。

 ほとんどの者は針に手をかけることすらできない。
 そのことにすぐ気づく。

 自分は世にあふれる凡才のひとつなのだと。
 だが、稀にそこからあがく者が現れる。

 世の末端にいようと、自分が針の先に繋がっていると信じているのだ。

 たった一つの質素で小さなかけらが、止まっていた時代の針を動かすこともある。

 そしてその可能性を見つける一端を我々は担っているのだ」と。

イシュトアがこの職務に真摯に向き合い、見習い達を導こうとしているのが伺えます。

なんというか、ガナンの親方を思い出しました。
彼もまたシオを自らの経験をもって、導いてくれました。

ここまで考えてくれる人が、シオ達の担任だと思うとすごく安心感があります。
きっとシオや他の見習い達をよい方向に導いてくれるでしょう。

そんな中ひとつ疑問を感じた描写が下の場面。

引用:図書館の大魔術師より
歯車に移る謎の少女?

先ほどのイシュトアが語っていた際に描写された停滞している時代の時計のイメージ。

その停滞の中心には一人の少女?が描かれています。

この描写の仕方を見るに、時代の大きな動きの中に出てくる鍵となる人物?なのでしょうか。

角があるのでカドー族でしょうか。
もしかしたらどれかの種族との混血児かもしれません。
髪の色から見て金色なのか白なのか、金色ならホピ族もありえそうですし
白ならシトラルポル(生まれつき魔力が高い固体)なのかもしれませんね。

シオの決意

そして今回のイシュトアの言葉を通じてひとつの決意をしたシオ。

1年でこの一生をかける室を見つけ出し、実力でそれを勝ち取る。

高い壁として立ちはだかる同期達。
壁は高いがやるしかない、と腹をくくり
ワクワクしてきた、と言います。

前回のときの自分を無理に鼓舞しようとしている言葉とは違い、
やる気に満ちているのが分かります。

そしてそんなシオに対して調子出てきたみたいだなというアルフ。

アルフは結構シオのことを見ている描写がありました。
やっぱり口とは裏腹に回りを心配してくれていますね。

そして今後の課題が時間内に終わるなら名前で呼んでやるとのこと。
スモモは課題が時間内に終わったので、名前で呼ぶようになりました。

何はともあれ、目標は定まりしたから後は努力していくのみ。
シオのこれからの歩みに期待です。

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