図書館の大魔術師 最新話 感想 15話 空から見る大陸とこれからを共にする同期達

15話あらすじ

ヒューロン自治区:東の街マクイルマクナリにて、一人のラコタ族が住民であるヒューロン族に囲まれ石を投げられていた。そのラコタ族の前に司書が現れ、司書の制服を渡す。
アシン教徒であるヒューロン族達の反応を楽しむためにあえて司書の制服を着ずにいたのである。合流した司書達は街の公共図書館へ足を運ぶ。その図書館では特定の本を作為的に読めないようにしていたらしくその確認と是正のため赴いたのだった。瞬く間にその証拠を見つけ街から去っていく司書達。
一方司書試験に合格したシオはセラーノ族の背に乗り空を旅しながらアフツァックへと向かっていた。その道程でシオは世界を空から見渡す。
ニガヨモギの使者が残した爪あと「灰色の世界」、ラコタ自治区首都「星の都カラ」、ヒューロンとラコタの自治区境界線「兆しの壁」、ヒューロン自治区首府「父の都ベレヘベツィ」それらを順に見渡していき最後、本の都「アフツァック」に到着する。
到着後、司書の寮へと案内され同期全体への説明のためしたの広間へ集まるように指示されるシオ。広間に行くと数人の同期から目を向けられる。
元気よく挨拶しようとしたところに3次試験一緒だったオウガが勢いよくシオの元へ駆け寄ってくる。そして広間を見渡すと他にも見知った顔でナチカ、ソン、ペペリコ、ミホナ、アルフなどとも再会する。
男の同期の一人スモモがシオに積極的に話しかけてきたところで、広間に大声が響く。シオ達とは別のところで二人の同期の言い争いが発生していた。
そしてそのうちの一人がナイフを取り出した。

15話感想

15話感想です。前回シオがセラーノ族の背に乗り空へと旅立って言った後からの
続きとなります。

民族間の差別

冒頭、ヒューロン族の自治区の東の街:マクイルマリナリが描写されます。
どうやら街にはアシン教と呼ばれる宗教の寺院があるらしく東の街にいる
ヒューロン族は大体がアシン教徒のようです。
そして、この街ではラコタ族(というより他の民族?)はかなりの差別を受けています。
というよりアシン教徒特有の差別意識でしょうか?

引用:図書館の大魔術師より

差別を受けていたラコタ族は熱心なアシン教徒の反応を見るのが楽しくて司書の制服を着ていなかったと言っていますし。(もともと司書でこの町には仕事できていた)
アシン教徒が他種族に対して差別意識が強い?こと、またやはり司書という存在はそんな差別社会であっても一定の価値があることが伺えます。(制服を着ていればトラブルが起きなかったであろう点から)
しかし、シオが旅をした道程の街でも変な耳と呼ばれたり、すれ違う人たちがシオを横目で見ていくような描写はありましたが、ここまで敵意をむき出しにした差別描写はなかったですね。
ガナンの親方はアフツァックへはなるべく安全な道のりを選んでいたとのことだったので、やっぱり大陸全体で見ると民族間の溝はまだ深いままなのでしょう。
コマコ(図書館の大魔術師)もこのままでは必ず大戦が再開してしまうと言っていました。これらの民族間の絆をつなぐのはかなり難しそうですね・・・。
司書となったシオもこの問題に直面していくことになるかと思いますが
どういう風に関わっていくのか怖くもあり楽しみでもあります。

空から見た大陸

今回の話で個人的に一番面白かったのが、セラーノ族とシオの空の旅ですね。

引用:図書館の大魔術師より

上の図で説明があり、今回のシオの旅路+シオが司書試験で訪れた街の位置が
分かりました。ひとつずつ説明していくと
■アムン   :シオの故郷、大きな木がある街
■(ハムセ  :滝の町、チャクと出会った街、地図にはないが
        アムンとイツナムナーの中間?)
■イツァムナー:本屋街、シオがミホナと出会い本泥棒を
        捕まえたところ
■エスプレオ :水車の街、アルフとウイラに出会ったところ
■灰白色の死 :ニガヨモギの使者が残した爪跡、その霧の中では
        人は生きていけないとされているがそこには
        多くの生き物が生息しているとされている
■カラ    :ラコタ自治区首府、星の都、ニガヨモギの使者に
        よって故郷を追われた海の民の街
■兆しの壁  :ヒューロンとラコタの自治区境界線、
        近くにマナ鉱山があるため争いが絶えない、
        大戦が終わっていないことを象徴する場所
■ベレヘベツィ:ヒューロン自治区首府、ヒューロン族の中央政府がある
■アフツァック;本の都

おそらくですが、アフツァックを中心に各民族の自治区が形成されている
見たいですね。だから中央図書館と呼ばれているということですか。
そして灰白色の死(灰白色の世界)がまた面白いですね。
ニガヨモギの使者が残した爪跡とされ、霧が立ち込め生物は生きていけない
とされる。(調査によって多数の多数の生命が実際は確認されている)
霧の向こうには海がありセラーノ族は空を飛べるので、この灰白色の死の
向こうにある海までいけるそうですが、この問題は「人の問題」のため
手は貸さないと言っていました。これはどういう意味でしょうかね。
灰白色の世界の問題に対して不干渉ということは、そもそもニガヨモギの使者は
人間が生み出したものということでしょうか?ニガヨモギがそもそもどんな
生き物?なのか分からないので断言できませんが、セラーノ族が人の問題と
言っている以上、何かかかわりがあるのでしょう。
7人の魔術師とニガヨモギの使者との戦いもいつか回想とかで見てみたいです。

セラーノ族

引用:図書館の大魔術師より

大陸に住む民族達は、1匹の動物から派生したという説があるそうです。
ただその中でセラーノ族だけは、そのはるか前から存在している種族であると
いうことらしいです。
もちろんとある人物が提言している一説のひとつなので、これが真実とは言いがたいですが
今回の話でセラーノ族が他の民族への干渉を一歩引いた立ち場で考えている
ことから見るに結構真実をついた説なのではないかと感じました。
姿が思いっきり他の民族と違って竜みたいな形ですからね。
他の民族とはそもそも起源が違うのが容易に想像できます。

シオの同期

そして空の旅を終えたシオはアフツァックに着いて、これから一緒に働く同期との顔合わせへ。
いやー同期に関してはいろいろと考察が捗ります。
とりあえず道中で知り合ったミホナやアルフ、試験で見かけたオウガやナチカ、ソン、ペペリコなどシオが出会った人物は受かっているようですね。
シオと面識がない人を含めて今回だけで16人くらいはいます。
たぶんまだ全員そろっていないので、もう少し増えるかと思いますが
20人ちょっとくらいですかね?800人くらいが受けていたみたいなので、司書試験の倍率40倍近くある感じでしょうか。
現実に置き換えると大学の医学部受験で一番倍率が高いのが40倍くらい?なのでそれに近い競争率といった感じです。

引用:図書館の大魔術師より

そして、今回注目した同期の一人がこのスモモです。カヴィシマフって苗字は以前セドナと一緒にシオの村に訪れたアンズ(糸目のおっとりした6児の母)と同じなんですよね。髪の色も同じなのでたぶんアンズの子供かなと。
これってかなりの安心材料な気がしているんですよ。アンズさんはまじめな司書さんだったので、その子供であるスモモも同じようにきっといい性格なのかなと。
何が安心って、この同期の中に先日の精霊騒ぎを起こした犯人がいるので。
上記の理由から、既にスモモは犯人から除外でいいのかなーと思っています。
ただ例の襲撃犯はけっこうサイコパスな性格に思えたので、明るくて社交的な感じだとしても安心できません。
「これからよろしく、中央図書館」といっていたので、今までアフツァックには
住んでいなかった人物という予想も立てられるのですが、誰でしょうかね。
シオが会話してきた同期の中にはいなさそうな気がします。
ただその中でアルフとかどうなのかなーと思ったりしました。魔術を使えそうな描写があったり、中央出身者ではなさそうなので一応は容疑者かなと。
ただなんやかんやシオを助けてくれたりしていたので、性格的に違う気もします。
このあたりは今後出てくる同期の情報からまた考察していきたいと思います。

そして最後、同期二人がいさかいを起こして、その中の一人がナイフを取り出して終わったのですが、これってまずいのではないでしょうか。
これから働く職場で、ナイフ取り出して同期を脅すって、これは司書が見たら
合格取り消しレベルの行動では?
というかこの子はよく司書試験受かりましたね・・・。
こんな性格だと3次試験でだいぶ減点されたのではないかと思うのですが
どうだったのでしょうか。

次の話でこのあたりいったいどうなるのか気になりますね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です